声優の専門学校の場合は認可校でも無認可校でも気にしなくて良い!
専門学校には大きく分けて
- 認可校
- 無認可校
の2つがあります。
一般的には『認可校』が良いとされていますが、声優の専門学校については認可校だろうと無認可校だろうとあまり気にしなくて大丈夫です。
理由として、声優の専門学校卒という学歴は社会に出て何の役にも立たないですし、認可校の専門学校を卒業するだけで取得できる国家資格(調理師免許や保育士免許など
)は声優の専門学校では認可校だろうと取れないからです。
声優の専門学校を選ぶ時は認可校か無認可校かよりも、『確実な実績』が大切です。
また、声優になれなかった時のために、高卒以上の資格を持っておきたいと思うのであれば大学に通いながら声優養成所に通うのがベストな選択です。
それを踏まえて、専門学校の認可校、無認可校の違いについて説明していきます。
もくじ
専門学校の『認可校』とは?
認可校というのは、簡単に言うと各都道府県から「専門学校と名乗っていいですよ~」と許可されている学校のことです。
認可校になる条件としては
- 授業時間:年間800単位以上(夜間の場合は450単位以上)
- 修業年数:1年以上
- 施設 :原則的に自己所有
- 教育員の資格や条件が満たされていること
といったものがあり、
認可校の特典としては
- (学校自体が)専門学校を名乗れる
- 学歴に『専門学校卒』と書ける
- 学割が適用される
- 認可校のみが受けられる奨学金制度がある
- 国家資格上の特典がある
- 条件を満たしていれば大学への編入ができる
といったものがあります。
認可校と無認可校の簡単な見分け方としては『専門学校』を名乗っているかどうかです。
中には認可校でも専門学校を名乗っていないところもあるので専門学校と言う名称がついていない=無認可と言うわけではなのですが、専門学校と名乗っていいのは認可校だけなので、専門学校を名乗っているのなら間違いなく『認可校』です。
無認可校は待遇が悪い?
認可校になるのに、都道府県の許可が必要だったり、授業時間、設備の条件があったりするので、これだけ見ると
「無認可校は学校としては劣ってるんじゃ…?」
「無認可校は良い設備や教員が揃えられない学校なんだ」
と不安になってしまうと思います。
でも、実はそういうわけでもないのです。
無認可校は、都道府県からあれこれ言われない分、柔軟で時代に合わせたカリキュラムを組めたり、資格はないけれど実力や実績がある人を教員として雇うことができるのです。
中には、
「声優のような時代によって求められる素質が変わる職業はトレンドに合わせた授業を行うべきだ!」
という強い意志からあえて無認可校であることを選んでいる専門学校もあるくらいです。
なので、認可校が優れていて、無認可校が劣っているというわけではないのです。
もちろん、無認可校は都道府県の審査を受けていないわけなので、中にはカリキュラムが適当だったり、設備が揃っていない学校、業界とのコネがない学校もあります。
だからこそ、特に声優の専門学校を選ぶ時には『実績』を重視することが大事なのです。
声優になりたい人が認可校に行く必要がない理由
もちろん、最初にお伝えした通り、認可校には認可校の良さがあります。
表でまとめてみると
認可校 | 無認可校 | |
---|---|---|
最終学歴 | 専門学校卒 | 専門学校卒にはならない |
学割 | 適用される | 適用されない |
授業内容 | 都道府県が認めたもの | ある程度好きにできる |
奨学金 | 認可校に行く人だけ申請できるものがある | 申請できないものがある |
国家資格上の特典 | 学科によっては大きな特典がある (声優学科にはナシ) |
特典なし |
大学への編入 | 条件を満たしていれば可能 | できない |
ただ、この中で声優の専門学校を検討している人に大きく関係してくるのは
- 学割が適用されるか
- 奨学金を受けられるか
の2点だけです。
定期券の購入や、映画館での割引制度である学割が適用できるか。
また、認可校かつ指定された学科だけが申請できる奨学金である『日本学生支援機構奨学金制度』が受けられるかどうかだけです。
学割が受けられないのはちょっともったいないですが、まあそこまで気にすることではないでしょう。
また、日本学生支援機構奨学金制度に関してですが、この奨学金制度は無認可校だと受けられませんが、無認可校でも国の教育ローンは受けられますし、学校独自の奨学金を出しているところも多く、別に日本学生支援機構奨学金制度が受けられないからと言って、入学前に全額お金を用意しなくてはいけないみたいなことはありません。
関連記事声優専門学校の奨学金や教育ローンにはどういったものがあるの?
声優の専門学校では認可校の特典がほぼ受けられない
また、認可校の特典として大きいのが
- 最終学歴
- 国家資格上の特典
- 大学への編入
の3つなのですが、正直声優の専門学校の場合は認可校だとこの3つの特典はほぼ無意味だと考えて良いです。
最終学歴はむしろ悪い印象を残す可能性も
まず、最終学歴。
認可校を卒業すると
- ○○専門学校 声優学科 卒業
- 専門学校声優○○学校 卒業
といった感じで履歴書に学歴を書けます。
ですが、声優の専門学校卒という学歴は就職ではなんの役にも立ちません。
むしろ、面接官には『声優の夢をあきらめた人』という印象だけが残ります。
声優学科卒であることを書かずに、
○○専門学校 卒業
とすることもできますが、面接の際に
「専門学校で何を学ばれたのですか?」
と聞かれることは必須でしょう。
声優の専門学校卒業と言う学歴は、就職では有利になりません。
国家資格上の特典も特にない
認可の専門学校で大きいのが国家資格上の特典です。
学科によっては専門学校を卒業するだけで国家資格を取得できたり、国家資格への試験資格を得られることがあります。
ですが、これは『特定の学科』を卒業する必要があるので、声優学科卒業の人には関係のない話です。
- 調理師
- 栄養士
- 保育士
- 幼稚園教諭2種
- 測量士補
- 自動車整備士2級
- 看護師
- 歯科衛生士
- 美容師
- 柔道整復師
に関係する学科に通う人は迷うことなく認可校に行くべきですが、そうでないなら、特に国家資格上の特典はありません。
認可校だろうと無認可校だろうと一緒です。
大学への編入は現実的ではない
認可校の専門学校を卒業すると、大学への編入試験の受験資格が得られます。
でも、ここも声優の専門学校に行っている場合はかなり難しい話になります。
基本的に大学への編入というのは専門学校で学んでいたことに関係する大学への編入となります。
例えば、外国語の専門学校に通っていた人が、外国語を専門とする大学に編入したり、そういった学科に編入したりするのが基本です。
なので、声優の専門学校から編入できる大学と言うとそれこそ
- かなりの実力があって演劇系の大学に進む
- かなりランクの低い大学
くらいしか選択肢がないような状態です。
演劇系の大学と言うのはピンキリではありますが、基本的には小さいころからバレエや声楽を習っていたり、劇団に入っているようなずっと演劇漬けだった人たちが行く学校なので、基本的には声優の専門学校からの編入は難しいです。
また、かなりランクの低い大学に行くのは普通に考えてお金の無駄です。
フリーターになった方がマシなレベルです。
こういったことから、認可校を卒業すれば大学への編入資格が得られると言っても、ほぼ無意味だと言えます。
気にするべきは『デビュー実績!』
もちろん、行きたい専門学校が認可校の場合は、それはそれでOKです。
ですが、行きたい学校認可校じゃなかった場合に、無認可校であることを気にする必要もありません。
声優の専門学校を選ぶときに大切なのは『デビュー実績』です。
そもそも、就職や声優になれなかった時が不安だと思うのであれば、声優の専門学校に行くべきではありません。
普通の大学に通いながら声優養成所に通った方がつぶしが効きます。
声優の専門学校に通うべきなのは、
- 絶対に声優になりたい!
- むしろ声優以外にはなりたくない!
- 2年間デビューと演技のことだけ考えて過ごす覚悟がある
- 声優になれるチャンスが広がるなら事務所は問わない
という強い意志を持った人だけです。
「声優になれたらいいな」
「もしなれなかったらどうしよう…」
という気持ちで声優を目指している人は、悪いことは言わないので普通の大学に通いながら、声優養成所へいきましょう!
実際に、声優養成所からデビューした人もたくさんいます。
何にせよ、声優の専門学校を希望するなら、認可校とか無認可校とかを気にするのではなく『デビュー実績』がとてつもなく大事です!!!
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