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新聞奨学生の実態。本気で声優になりたいのならやる価値はある

新聞奨学生の実態。本気で声優になりたいのならやる価値はある
新聞奨学生制度とは、簡単に言うと、

新聞配達の仕事をする代わりに、学校のお金を(基本的に)全額払ってもらえる制度

です。

  • 入学金
  • 授業料
  • 施設費
  • etc

といった、学校に支払わなくてはいけないお金をすべて払ってもらえるので

「声優の専門学校に通いたいけれど、お金がない!」

という人にとってはかなり嬉しい制度になっています。

ただ、もちろん良いことだけではありません。

今回は、新聞奨学生の実態についてわかりやすく解説していきます。

新聞奨学生とは

新聞奨学生とは
新聞奨学生とは、先ほどお伝えした通り、

新聞配達の仕事をする代わりに、学校のお金を(基本的に)全額払ってもらえる制度

です。

また、学校用のお金(奨学金)だけでなく、毎月10万円程度の給料も別でもらえます。

その上、住む場所や食事(もしくは食事代)も保証されているため、

  • 家賃
  • 食費
  • 水道光熱費(給与から天引きの場合も)

あたり、ザッと8万円~10万円程度のお金が浮くことになります。

つまり、新聞奨学生になると、1年間で、

学費  :約130万
家賃など:約100万

合計『約230万円』ものお金が浮くことになる上、給料として『約120万』もらえる計算になります。

ただ、新聞奨学生は『学生』というよりも『会社の一員』として扱われるため、高校生のバイトのように

「その日は、学校の用事があるので行けません」

「学校の授業が長引きそうなので、遅れます」

なんてことはできません!

いつでも、新聞配達員としての仕事を優先させることを求められます。

つまり、生半可な気持ちでやっていける制度ではないのです。

ちなみに昔は新聞奨学生というと男性ばかりでしたが、最近は女性でも新聞奨学生制度を利用する人が増えています。

新聞奨学生の一日

新聞奨学生としての一日は、配達店の方針によって時間は多少前後しますが、基本的には

3時 起床
4時
~7時
朝刊の配達
7時
~7時半
朝食
8時
~15時半
学校
16時
~19時
夕刊の配達、次の日の用意
19時半
~20時
夕食
20時
~21時
自由時間
21時半 就寝

こんな感じの生活になります。

専門学生にもなると、普通は学校終わりにみんなで集まって遊びに行ったりすることもありますが、新聞奨学生にはそういった『暇な時間』はほぼありません。

また、休日は週1日~2日とされていますが、本当に週1日~2日完全オフになる配達店もありますが、中には休日とは名ばかりで

『休日とされている日は、朝刊もしくは夕刊だけの配達になる』
(いつもより自由時間が長くなるだけ)

なんて場合もあります。

この辺りは、新聞奨学生全体というより、配属された配達店がどんな方針かによります。

詳しくは、この後の良い新聞社を選ぶためのポイントで説明します。

慢性的な睡眠不足に悩まされる人も多い上に、配達の仕事は体力勝負的な側面があるため、間違っても楽ではありません。

新聞奨学生はキツイがやる価値はある

新聞奨学生制度は、一時期は『奴隷制度』なんて呼ばれたくらいにキツイ仕事です。

今は、世間からの声もあり大分改善されましたが、それでもキツイことには変わりありません。

ただのバイトや仕事なら、職場が合わないと思えば辞めればいいだけですが、新聞奨学生制度の場合は、途中で辞めたりすると、奨学金の一括返済が求められます。

つまり、入ったら最後。卒業までやり切るしかないのです。

ですが、本気で声優になりたいと思っている人にとってはやる価値のある仕事です。

まず、根性がつきます。

声優になるためには、

  • 根性
  • 最後まで諦めない力
  • ツライと思っても逃げ出さない強さ

は絶対に必要です。

これらが備わっていないような人は、間違いなく声優にはなれません。

また、上下関係の厳しさを知れます。

上下関係に関しては声優業界もかなり厳しいですし、実力主義でみんながみんなライバル的な立ち位置のため、特に新人時代には理不尽な目にもあいやすいです。

先輩が冷たいからと言ってへこたれていたら、声優の仕事はやってられません。

新聞奨学生の仕事は世間ではキツイキツイと言われていますが、そもそも約6時間程度の仕事で奨学金を払ってもらえる上に給料までもらえるのですから、キツくてあたりまえです。

新聞奨学生の仕事をやり遂げた人は、周りからしても

  • 同い年の人よりも人間的に成長している
  • 根性が人よりもある
  • 頼れる
  • しっかりしている
  • 気が利く
  • 年上との付き合い方を熟知している

と思われるような人になっていることが多いです。

2年間頑張ってきた事実が、その人の立ち振る舞いや言動からにじみ出るようになるのです。

これらは、声優として人々から人気を得て、成功するためには欠かせない要素です。

もちろん、新聞奨学生になると自由時間が少なくなるため、声優としての技術が上達しなくなるという問題が発生する可能性もあります。

なので、本当のことを言えば、家に余裕があるなら新聞奨学生制度は使わず、2年間ひたすら演技のことを考えておくに越したことはありません。

ですが、もし、

「お金に余裕はないけど、どうしても声優になりたい!」

という気持ちを持っているのなら、絶対にやって損はありません。

新聞奨学生だった声優さん

ちなみに、

  • 江口拓哉さん(日本工学院)
  • 松岡禎丞さん(代々木アニメーション学院)
  • 檜山修之さん(東京アナウンス学院)

たちは、新聞奨学生として専門学校に通っていたことで有名です。

良い新聞社(新聞配達店)を選ぶためのポイント

新聞奨学生を募集している新聞社として

日経新聞

読売新聞

産経新聞

毎日新聞

朝日新聞

といった有名どころがあります。

※専門学校によって、応募できる新聞社は変わります。

ただ、少しややこしい話なのですが、新聞社が直接、奨学生と契約を結ぶわけではありません。

図に起こすとこんな感じです。
新聞奨学生は新聞社と直接契約を結んでいるわけではない

奨学生が直接雇用契約を結ぶのはあくまで『新聞販売店』のため、待遇やらは新聞社の掲げているものとは違うことがよくあります。

言ってみれば、普通のバイトとかでも、場所やその店の店長のやり方によってキツイ仕事になったり、楽な仕事になったりしますよね。

それと同じです。

一応、日経と読売が比較的楽だと言われていますが、実際のところ行ってみるまでわかりません。

住居に関しても比較的、普通にキレイな個室をもらえるところもあれば、クーラーが壊れていたり、汚かったり、壁がとてつもなく薄かったりと、欠陥物件なこともあります。

また、仕事の開始時間などによっては、授業を途中で切り上げなくてはいけないというパターンもゼロではありません。

この辺りの内情を知るためには、ネットで情報を集めるのではなく、体験説明会に行き、

「新聞奨学生で通っている人はいますか?」

と直接聞くことをオススメします。

運が良ければ、実際に新聞奨学生をやっている人のリアルな話を聞くこともできます。

新聞配達店が複数ある場合は、どこに配属されるかわからないのですが、基本的に学校から近いところに配属されるため、先輩と同じところに配属される可能性も高く、住居や学校との兼ね合いなど生の意見を聞けます。

学校の説明会に行くのを面倒だと感じる人もいるかもしれませんが、新聞奨学生を検討しているのなら絶対に行きましょう。

2年間がどういう生活になるか、すべて新聞奨学生との兼ね合いで決まると言っても過言ではありません。

有意義な学生生活を送り、声優になるためにも妥協はせずにやっていきましょう!

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